歌人であった祖父の影響で
短歌を詠んだり、日記や手紙を書く幼少期でした。
さみしがり屋で、人とつながりたいわりに、
臆病なところもあり、
うまく言えない思いを、
「手紙」にすることもありました。
引越し・アメリカ留学の経験のなかでも、
私を励ましてくれたのは「手紙」。
両親からの手紙、桜の写真のポストカード、
同級生からの手紙、誕生日カード。
「私のことを覚えていてくれているんだ」
「応援してくれる人がいる」
と胸が熱くなり、
「頑張らなくちゃ!」
と大きな力となりました。
そんな私が社会人として初めての仕事は、
広報担当として、「手紙」の下書き。
上司は老舗オークション会社の元社長。
手紙の送り先は、国内外の大使、高官、
有名な音楽家に建築家、
オピニオンリーダーの方たち。
最初のうちは、手紙の原文がなくなるまでに
赤入れされ、
自分の未熟さに、
悔しくてトイレで涙することもありました。
しかし、ここでの5年間で、
企業間における手紙の重要性を、
嫌というほど体感することになりました。(つづく)